モーツァルトが誕生したといわれる家

1756年1月27日にヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが誕生したといわれる家(Mozarts Geburtshaus)は、ゲトライデ通り9番地に所在する黄色い建物の4階にあり、現在はモーツァルト記念館として残されている。1769年、ときの大司教ジークムント・フォン・シュラッテンバッハ (Sigismund von Schrattenbach) は、13歳のモーツァルトを宮廷楽団のコンサートマスターに任命している。
ここには愛用のピアノやヴァイオリンなどの楽器、自筆の楽譜のほか、父レオポルト、母アンナ、姉ナンネルルをはじめとするモーツァルト一家の肖像画などが展示されている。
「大司教の町」であったザルツブルクは、ウィーンのような有力貴族を欠いており、音楽をたしなむ階級が圧倒的に不足していた。モーツァルトは、すでに家族とともに1762年にはウィーンへ演奏旅行で訪れ、大好評を博していた。彼がザルツブルクでの宮廷作曲家の職を辞し、ミュンヘン、マンハイムを皮切りに新天地に職を求めて旅立ったのは1777年、モーツァルト21歳のときであった。