ゼメリング鉄道

ゼメリング鉄道(-てつどう、Semmering Railway)は、オーストリアの首都ウィーンの南西にある世界初の山岳鉄道。鉄道全体が世界遺産に登録されている。
グロッグニッツ(Gloggnitz)駅から途中ゼメリング(Semmering)駅を経由し、ミュルツツーシュラーク(Mürzzuschlag)駅に至る。世界初の山岳鉄道として知られるが、他山岳鉄道同様、走行時の地勢の険しさや高低差も特筆に値する。ヨーロッパで最初に国際標準軌を採用した鉄道であり、鉄道自体も今なお稼働している。走行距離は全長41キロ、高低差は460メートルになる。建設期間は1848年から1854年までの6年間である。
ゼメリング鉄道の設計者カール・フォン・ゲーガ(Carl von Ghega)は機関車の構造に最新の技術を用いることで、急勾配やカーブを克服した。軌道上には、14のトンネル、16の高架橋、100を超える石橋に11の鉄橋がある。
ゼメリング鉄道を含む路線は、首都ウィーンと、オーストリア南部の都市(グラーツ、クラーゲンフルト、フィラッハ)・国外の都市(イタリアのヴェネツィア、スロベニアの首都リュブリャナ、クロアチアの首都ザグレブ)とを結ぶ、オーストリア連邦鉄道の重要幹線の一つである。このためゼメリング鉄道は、開業時とは異なり電化こそされているものの、開業から150年以上が経過し、世界遺産に登録された現在でも現役であり、上記の都市を結ぶ特急列車が1時間間隔で通過するほか、イタリアの首都ローマとを結ぶ夜行列車や、多数の貨物列車も通過する。